ニワトリの飼い方

ヒヨコから成鶏までの育て方【秘境でニワトリを飼おう♯2】

2021/02/06

前回の記事にてヒヨコを購入し、我が家に到着したところまでを書きました。

「ヒヨコの買い方、ヒヨコが我が家にきた日【秘境でニワトリを飼おう♯1】」

今回は、ヒヨコから成鶏までの育て方に関してです。6月4日にこの世に産まれ、5日に我が家にきた23羽のヒヨコたち。飼育にあたって揃えた物やエサなどを紹介します。

ヒヨコ(幼雛)の育て方、衣装ケースで飼う

ひとまずの住まいは、衣装ケース。

まず、ニワトリの成長は大きく分けると、4段階に分けることができます。

  • 幼雛(ようすう):生後1ヶ月まで
  • 中雛(ちゅうすう):生後1ヶ月〜2ヶ月半まで
  • 大雛(だいすう):生後2ヶ月半〜5ヶ月まで
  • 成鶏(せいけい):生後5ヶ月〜

幼雛(ヒヨコ)の飼い方、暖かい温度を保とう

生後3日目のヒヨコ。オスは分かりやすいように頭に赤い印が。これはしばらくすると消えました。

生後1ヶ月までの「幼雛」時期が最も気を使います。というのも体温調整がまだ上手くできないからです。特に寒さに対応できないので、暖かい環境を整えなければなりません。ここで気を抜くと、命を落としてしまうこともあるので注意が必要です。

ヒヨコの飼育期間と加温(適温)の目安

  • 0~3日:33℃
  • 4~7日:30℃
  • 8~14日:27℃
  • 15~21日:24℃
  • 22日~:12~25℃

独立行政法人 家畜改良センター岡崎牧場

暖かい環境を作るにはコタツなどを使う人もいますが、保温電球を使うのが一般的です。

※飛騨地方は寒いということもあり、60Wを選びましたが地域によっては40Wや20WなどでもOKだと思います。

僕はこれを購入し、しばらくヒナ小屋としていた衣装ケースにつけました。結構すぐれもので、まずは「熱っ!」という部分には直接ふれることができないので安心ということ。そして寒ければ近づき、暑ければ離れるといった感じで、ヒヨコが各自で気持ちいい環境を選べるからです。

飼育箱はなんでもいいと思いますが、背が低いものですと数日もしたら飛び出すようになるので、網を置くなどして出られないようにする工夫が必要です。

幼雛(ヒヨコ)の飼い方、糞をどう処理するか?

衣装ケースにペットシートを敷きました。成長具合が分かりやすいように「スーパーサイヤ人ブルーの悟空」も入れてみました。

温度を解決できたら、つぎは糞問題。今までイメージがまったくなかったのですが、小さなヒヨコであってもびっくりするほど糞をします。僕は「犬用ペットシート」をしばらくの間使ってみました。最初のうちは良かったのですが、

  • お金がかかる
  • 取り替える時のヒヨコの移動が大変(23羽もいたので…)

なので、最終的には藁を敷くことに。藁はヒヨコが糞まみれになることを避けられますし、なにより汚れたら土に戻せるので処理がラクだからです。屋外の小屋であればあまり気になりませんが、そうなると保温により気をつけなければなりません。

幼雛(ヒヨコ)の飼い方、エサは市販でも自足でも

元気が良すぎて悟空がバラバラに…。この後、ドラゴンボールで神龍を呼びだし…ではなく、強力な接着剤で復活。

ヒヨコのエサ

幼雛の期間は短いということもあり、手間をかけずに市販の物を使いました。同時に小松菜などの緑草も細かく切って与えます。市販のエサはホームセンターのペットコーナーなどでも入手可能です。

ヒヨコの水やり

水を大量にあげようと大きな容器(水の中にヒヨコが入れるようなもの)を使うと、溺れる心配があります。なので小さいうちは、このような物を使いました。こんな形でさえ糞で汚れるので、1日に3回ほどきれいに洗って水を与えました。

ふわふわした毛をまとう可愛らしい「ヒヨコ」の姿は、生後1ヶ月も経つと見られなくなります。成長のスピードがとても速いので、すぐに見納めとなっちゃいます。この期間は本当にかわいいので、飼育を楽しみましょう。

中雛の育て方、段ボールハウスから小屋へ

ちょうど生後1ヶ月を迎え、外の小屋へ引っ越し直前。幼雛から中雛の段階に入ったところで、だいぶ悟空よりも大きくなりました。

生後1ヶ月もたつと、あの可愛らしい姿はどこへ…。といった感じでいだいぶたくましくなってきます。産毛が抜け、ニワトリの姿へとどんどん変化していきます。

段ボールハウスから小屋へ

衣装ケースが手狭になってきたので、この大きさの段ボールハウスへ引っ越し。

衣装ケースは早々に手狭になったので、生後2週間経たないうちに、段ボールハウスへと引っ越しさせました。衣装ケースは家の中、段ボールハウスはガレージと、場所も変更しています。

段ボールハウスは、ホームセンターで買ってきた大きな段ボールをふたつ繋げただけの簡単なもの。これも飛び出せないように網をかぶせています。また保温電球も生後1ヶ月を迎える頃には外しました。

そして生後1ヶ月が経ち「中雛」と呼べる段階になった時、真新しい新居へ引っ越し完了。外の空気に触れ、土の上を歩き、野草や虫をつつく。そんな生活がスタートしました。

中雛のエサ

何かの葉をあげるこどもたち。

中雛になる頃には、市販のエサはやめ(23羽もいると高い!)、自家配合し始めました。

基本的な配合比率は穀類50%、米ヌカ・フスマ35%、魚粉15%です。

畜産ZOO鑑「卵用鶏のエサの特徴」

上記を参考に、スケールで重量を計りながら毎日作り、給餌しました。

  • くず米→精米所から購入
  • 米ヌカ→精米所から入手
  • 魚粉→スーパーで購入
  • 緑草→小松菜など適当に

この中で「魚粉」は高くつきました。最初の頃はスーパーで人間用のものを購入していたので、お財布に優しくない…。その後、ネットで業務用を購入するようになったのですが、それでも送料などを考えるとちょっと厳しかったです。ただ上記にあったように「魚粉」は入れた方が良さそうだったので、「中雛」の期間は魚粉を入れ続けていました。

ネットで「魚粉」と検索しても、いわゆる普通の魚粉が多くヒットしてしまいます。「魚粕」などで検索しましょう。ちなみに僕が購入したのは「魚粕20kg 魚かす粉末動物系有機質肥料 伊豆川飼料」です。

「卵の臭み原因になる」という話もあり、成鶏となった今は魚粉を与えていません。ただ「魚粉」がだめかというと、それにしかない栄養などもあると思うので、考え方次第かと思います。

新築の鶏小屋へ引っ越し直後の様子。

日中は外を自由に散歩。

大雛、成鶏の育て方

ちょうど生後2ヶ月を迎えたころ。もう少しで大雛と呼べる段階になります。

生後2ヶ月半も経つと、大雛と呼ばれる成長段階に入っていきます。この頃にはとてもたくましい姿になっていて、いわゆるニワトリの少し小さい版みたいな感じです。

大雛のエサ

生後3ヶ月の頃の雄鳥。トサカもでき、いわゆるニワトリの姿になってきました。

大雛にもなると、エサの量もだいぶ増えますが、米と米ヌカを基本に、あとは勝手に外の野草や虫などを自由に食べてもらいます。

成鶏のエサ

生後5ヶ月と5日。早いものでもう卵をいつ産んでもおかしくない時期に入ってきました。※網を飛び越え脱走したニワトリを捕獲する長男。

生後5ヶ月も経つと成鶏と呼ばれる段階になり、いよいよいつ卵を産んでもいい時期になってきます。この頃からエサに細かく砕かれた「牡蠣殻」を少量入れ始めました。卵の殻をつくるにあたってのカルシウムの元になるからです。

僕は購入したのは、Amazonや楽天などではなく「たまごや商店」のHPから。「養鶏用 かきがら飼料【小目(2-4mm)】【20kg】動物質カルシウムと総合ミネラルを補給[TKE-SH2420]」というものです。

 

と、こんな感じで育ててきて、幸いにも23羽が1匹も命を落とすことなく元気に成鶏になることができました。卵を得られるまでの道のりはなかなか長い…。でもあの可愛らしいヒヨコから育てると愛情も格別です。

 

これにて「ヒヨコから成鶏までの育て方【秘境でニワトリを飼おう♯2】」は終了。

次は「念願の初卵をゲット!【秘境でニワトリを飼おう♯3】」にいきます。

to be continued

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