前回の記事にてヒヨコを購入し、我が家に到着したところまでを書きました。
「ヒヨコの買い方、ヒヨコが我が家にきた日【秘境でニワトリを飼おう♯1】」
今回は、ヒヨコから成鶏までの育て方に関してです。6月4日にこの世に産まれ、5日に我が家にきた23羽のヒヨコたち。飼育にあたって揃えた物やエサなどを紹介します。
ヒヨコ(幼雛)の育て方、衣装ケースで飼う
まず、ニワトリの成長は大きく分けると、4段階に分けることができます。
- 幼雛(ようすう):生後1ヶ月まで
- 中雛(ちゅうすう):生後1ヶ月〜2ヶ月半まで
- 大雛(だいすう):生後2ヶ月半〜5ヶ月まで
- 成鶏(せいけい):生後5ヶ月〜
幼雛(ヒヨコ)の飼い方、暖かい温度を保とう
生後1ヶ月までの「幼雛」時期が最も気を使います。というのも体温調整がまだ上手くできないからです。特に寒さに対応できないので、暖かい環境を整えなければなりません。ここで気を抜くと、命を落としてしまうこともあるので注意が必要です。
ヒヨコの飼育期間と加温(適温)の目安
- 0~3日:33℃
- 4~7日:30℃
- 8~14日:27℃
- 15~21日:24℃
- 22日~:12~25℃
暖かい環境を作るにはコタツなどを使う人もいますが、保温電球を使うのが一般的です。
※飛騨地方は寒いということもあり、60Wを選びましたが地域によっては40Wや20WなどでもOKだと思います。
僕はこれを購入し、しばらくヒナ小屋としていた衣装ケースにつけました。結構すぐれもので、まずは「熱っ!」という部分には直接ふれることができないので安心ということ。そして寒ければ近づき、暑ければ離れるといった感じで、ヒヨコが各自で気持ちいい環境を選べるからです。
飼育箱はなんでもいいと思いますが、背が低いものですと数日もしたら飛び出すようになるので、網を置くなどして出られないようにする工夫が必要です。
幼雛(ヒヨコ)の飼い方、糞をどう処理するか?
温度を解決できたら、つぎは糞問題。今までイメージがまったくなかったのですが、小さなヒヨコであってもびっくりするほど糞をします。僕は「犬用ペットシート」をしばらくの間使ってみました。最初のうちは良かったのですが、
- お金がかかる
- 取り替える時のヒヨコの移動が大変(23羽もいたので…)
なので、最終的には藁を敷くことに。藁はヒヨコが糞まみれになることを避けられますし、なにより汚れたら土に戻せるので処理がラクだからです。屋外の小屋であればあまり気になりませんが、そうなると保温により気をつけなければなりません。
幼雛(ヒヨコ)の飼い方、エサは市販でも自足でも
ヒヨコのエサ
幼雛の期間は短いということもあり、手間をかけずに市販の物を使いました。同時に小松菜などの緑草も細かく切って与えます。市販のエサはホームセンターのペットコーナーなどでも入手可能です。
ヒヨコの水やり
水を大量にあげようと大きな容器(水の中にヒヨコが入れるようなもの)を使うと、溺れる心配があります。なので小さいうちは、このような物を使いました。こんな形でさえ糞で汚れるので、1日に3回ほどきれいに洗って水を与えました。
ふわふわした毛をまとう可愛らしい「ヒヨコ」の姿は、生後1ヶ月も経つと見られなくなります。成長のスピードがとても速いので、すぐに見納めとなっちゃいます。この期間は本当にかわいいので、飼育を楽しみましょう。
中雛の育て方、段ボールハウスから小屋へ
生後1ヶ月もたつと、あの可愛らしい姿はどこへ…。といった感じでいだいぶたくましくなってきます。産毛が抜け、ニワトリの姿へとどんどん変化していきます。
段ボールハウスから小屋へ
衣装ケースは早々に手狭になったので、生後2週間経たないうちに、段ボールハウスへと引っ越しさせました。衣装ケースは家の中、段ボールハウスはガレージと、場所も変更しています。
段ボールハウスは、ホームセンターで買ってきた大きな段ボールをふたつ繋げただけの簡単なもの。これも飛び出せないように網をかぶせています。また保温電球も生後1ヶ月を迎える頃には外しました。
そして生後1ヶ月が経ち「中雛」と呼べる段階になった時、真新しい新居へ引っ越し完了。外の空気に触れ、土の上を歩き、野草や虫をつつく。そんな生活がスタートしました。
中雛のエサ
中雛になる頃には、市販のエサはやめ(23羽もいると高い!)、自家配合し始めました。
基本的な配合比率は穀類50%、米ヌカ・フスマ35%、魚粉15%です。
上記を参考に、スケールで重量を計りながら毎日作り、給餌しました。
- くず米→精米所から購入
- 米ヌカ→精米所から入手
- 魚粉→スーパーで購入
- 緑草→小松菜など適当に
この中で「魚粉」は高くつきました。最初の頃はスーパーで人間用のものを購入していたので、お財布に優しくない…。その後、ネットで業務用を購入するようになったのですが、それでも送料などを考えるとちょっと厳しかったです。ただ上記にあったように「魚粉」は入れた方が良さそうだったので、「中雛」の期間は魚粉を入れ続けていました。
ネットで「魚粉」と検索しても、いわゆる普通の魚粉が多くヒットしてしまいます。「魚粕」などで検索しましょう。ちなみに僕が購入したのは「魚粕20kg 魚かす粉末動物系有機質肥料 伊豆川飼料」です。
「卵の臭み原因になる」という話もあり、成鶏となった今は魚粉を与えていません。ただ「魚粉」がだめかというと、それにしかない栄養などもあると思うので、考え方次第かと思います。
大雛、成鶏の育て方
生後2ヶ月半も経つと、大雛と呼ばれる成長段階に入っていきます。この頃にはとてもたくましい姿になっていて、いわゆるニワトリの少し小さい版みたいな感じです。
大雛のエサ
大雛にもなると、エサの量もだいぶ増えますが、米と米ヌカを基本に、あとは勝手に外の野草や虫などを自由に食べてもらいます。
成鶏のエサ
生後5ヶ月も経つと成鶏と呼ばれる段階になり、いよいよいつ卵を産んでもいい時期になってきます。この頃からエサに細かく砕かれた「牡蠣殻」を少量入れ始めました。卵の殻をつくるにあたってのカルシウムの元になるからです。
僕は購入したのは、Amazonや楽天などではなく「たまごや商店」のHPから。「養鶏用 かきがら飼料【小目(2-4mm)】【20kg】動物質カルシウムと総合ミネラルを補給[TKE-SH2420]」というものです。
と、こんな感じで育ててきて、幸いにも23羽が1匹も命を落とすことなく元気に成鶏になることができました。卵を得られるまでの道のりはなかなか長い…。でもあの可愛らしいヒヨコから育てると愛情も格別です。
これにて「ヒヨコから成鶏までの育て方【秘境でニワトリを飼おう♯2】」は終了。
次は「念願の初卵をゲット!【秘境でニワトリを飼おう♯3】」にいきます。
to be continued