雑記

痛い?痛くない?いぼ痔を手術をした話

2019/07/22

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さて5日間入院して、いぼ痔の手術をしました。

 

友人知人に「今度、入院するんですよ」というと、心配顔で「えっ、大丈夫なの?」と聞かれました。ありがたいことです。

ですが、その後に「実はイボ痔なんです」といえば、決まってお互いちょっと笑ってしまう…。

そんな扱いを受けるイボ痔ですが、悩んでいる人は意外と多いのも事実。実際の手術がどういったものだったかをレビューしてみます。

痔って何? どんな種類がある?

肛門と肛門周辺の病気を総称して「痔(じ)」と呼ばれています。日本では3人に1人の割合で「痔」で悩んでいるそうです。いぼ痔、切れ痔、痔ろう…など、「痔」といっても幾つかの種類があるのですが、僕が該当したのは痔の中で一番ポピュラーな存在のいぼ痔でした。

そもそもイボ痔を疑ったのは、10年前。お尻から「コンニチワ」していた謎の物体に気づいたのが最初でした。しかし、たまに「コンニチワ」するものの、多くの時間は体内に隠れていました。

しかしそれが続くとどうにも気持ち悪い。意を決して、肛門科がある病院へ。

「力を抜いてはあーと言ってくださいね」とお医者さん。お尻丸出しのまま、素直に従い力のない声で「はぁぁぁ〜」と言葉にもならない声を出すと、同時にお医者さんの指が穴の中へ(もちろん手袋着用)。得体の知れぬ感じに身もだえた後、見事にイボ痔認定されました。しかしこの時はいくつかあるいぼ痔ステージの中でも軽症の部類で、薬で様子をみましょうとなりました。

いぼ痔が悪化、再び、そして三度病院へ

軽傷と診断されたことは良かったのですが、日々穴に薬を入れることを日課にできるはずもなく、そのまま月日は流れいきました。

そして案の上といいますか、比例してコンニチワする回数が多くなっていきました。こんなのが続くのなら、

「手術でもなんでもして、ヤツに永遠の別れを告げたい!」

そう覚悟し、重い腰を上げて再び尻を出しに病院へ行きました。

診察室のドアを開け、目に飛び込んできたのは、なんと若い女医さん…。

「オーマイガッ!」

となぜか(心の中で)英語で叫んでみるものの、その場を逃げられるはずもなく、恥ずかしさを隠すように枕に顔をうずめました。意を決して尻を出し、受診開始。

結果、ステージは進行していたものの、薬で付き合っていくしかないですね。という診断結果。

「あれっ? またこの結果かぁ。うーん、コンニチワしてるとき気持ち悪いからどうにかしたかったんだけどなぁ」
と、白黒つかない結果に再びヤツと付き合っていく日々を過ごしました。

そんな日々の中で「せいやー」と薪割りをしている時に、股に何か温かいものを感じ、触ってみると大量の血が指に!なんと、コンニチワしていたヤツが破裂していたのです。その後、何度もパンツを血で濡らしたり、便器を殺人事件でもあったかのように真っ赤に染めたりと、目に見えて症状が悪化していきました。

「これから何度パンツを洗えばいいのか。何度、血に染まる便所掃除をしなければならないのか。このままじゃダメだ! そうだ、もう一度病院へ行こう!」

三度腰を上げ、再び病院へ行きました。

今回は痔が得意分野のお医者さんということもあり、即手術が決定。入院は5日間。その後の経過を考えると「10日近くは安静にできる時がいいですね」とのことで、仕事の都合をつけて迎えた手術当日を迎えました。

迎えたいぼ痔の手術当日

看護師さん「もう便は水っぽくなってきてますか?」

僕「えっ、特に出てないですけど」

看護師さん「えっ、下剤飲んでないんですか?」

僕「??? えっと、もらってないですよ」

看護師さん「そうでしたか…。えっと、じゃあ浣腸しますね」

僕「は、はい…」

看護師さん「今から入れるので、15分耐えてくださいね」

 

浣腸挿入1分後。強烈な便意に襲われました。

「ヤバ、ヤバいって、ヤバ、ヤ、で、でるっ、でっ、でっ、だー」と言ったか言わずか、ありえないほどの内股ですぐさまトイレに駆け込みました。正直ややアウトでした…。

そもそもこれに15分耐えるなどとても無理。1分そこそこしか耐えられなかった自分の根性のなさに、まるで燃え尽きた明日のジョーのように便座上で灰になりました。

そして現れた看護師さん

看護師さん「ごめんなさい、耐えるの5分でよかったみたいです」

僕「はっ、はは。まぁ、僕は1分しかもたなかったのですが、大丈夫でしょうか? それに便ではなく、ほぼ浣腸しか出てませんけど」

看護師「あっ、いいですよ、手術はできますので」

「なんじゃそりゃ!」と心の中で思うも、手術ができることに一安心。

しかし、この時はまだ、このことが後々やっかいなことになるとは知りませんでした。

 

そしていよいよ手術台の上へ。

ポーズはいろいろあるようですが、僕は台にうつぶせになり、脚を開くというものでした。恥ずかしさを特に感じることのないもので、後に看護師の友人に聞いたところ「ジャックナイフ位」というポーズだそうです。なんだかカッコイイ名前ですが、まあお尻を出して寝てるだけなんですけどね。

 

さて、腰から下半身麻酔の注射を打ち、気づいたら手術がスタート。時折「糸を縫っているなー」とかの感覚はあるものの、もちろん痛みなどもなく30分ほどで手術終了。

その後ストレッチャーに乗せられ病室へ。足の指も動かせない不思議な感覚のまま過ごすことおよそ4時間。足に力が入るようになってくるにつれ、徐々に痛みが出始めました。かといって、耐えられないほどの痛みでもなく、鈍痛が続くといった感じでした。

ここから始まった入院生活。この後、下剤を飲んでいなかったことが悔やまれることになるのです。

いぼ痔の手術前は下剤を飲んでおきましょう

「下剤を飲まないと手術中にお医者さんがう●こまみれになる。だから下剤を飲んでいないとダメなんだ」

と下剤の必要性を勝手に解釈していましたが、そうではなく術後に簡単に柔らかい便を出すために必要だというのです。って、このタイミングでそれを知るという、まさに悲報…。

そして浣腸でも出なかった僕の便は身を硬くしながら、徐々に出口に近づいていたのでした。

その恐怖の時に怯えなが過ごし、迎えた入院3日目。遂にその時が来ました。便座に座っただけで「痛い…」。そして恐る恐る気張ってみると、「痛っ!!!」、もう目を開けてられないぐらい痛いのです。

そしてコンニチワするその時、痛みを感じるセンサーが最大値に。

「出産やんけーー!ぎゃーー、いったーーー!」と、自然分娩経験者からすると「そんなもんまだまだ甘いわっ!」と怒られそうですが、最大級の痛みが何度も何度も全身を駆け巡ります。たかが5分ほどのことでしたが、延長15回を投げぬいたエースよりもあきらかに疲労困憊になり、ベッドに戻るのもやっとという感じでした。

下降していう痛みに安堵しながらベッドで寝ていると、ある看護師さんが来られました。

看護師さん「ごめんなさい、私が下剤を渡すのを忘れてました」

とまさかの告白。

僕「あっ、ああ、いいですよ、もう終わったので…」

と怒る気力もないほど、疲れていました。

 

こうして開通確認もできたので、今後は痛み止めや、便を柔らかくする薬、胃腸薬などの薬を服用し続けて様子を見ていきましょう。となり、予定通り5日目に退院をしました。実際には、希望すればあと数日延長できたのですが、ずっとベッドの上はつまらないし、WiFi もなくスマホをいじってると、データを消費してしょうがないので、自宅安静を決めました。

退院後の生活は?

自宅に戻ってからもしばらくは少々の出血が続いたので、その間は人生で初めてナプキン体験をしました。羽根つきです。排便時の痛みは、かつてほどではないにせよ、1週間ほど続きました。

しかし長い付き合いをしてきたヤツの再発の可能性がゼロとは言えないまでも、ヤツがいないであろう今後の人生は、とても楽しみでしかありません。

レーシックを受けた時に感じたコンタクトをつけるわずらわしさからの解放と一緒で、すぐに慣れてしまうんでしょうけど。

 

最後になりますが「痔」の疑いがある人は、すぐにでも診察を受けた方がいいと思います。

僕も一番最初は恥ずかしいという感情がありましたが、先生も看護師さんプロなのでもう見慣れたものですから。僕が入院中はかわるがわる多くの看護師さんにお尻を見られましたし。もう恥じらいとかっていってる場合じゃなくなりますよ。

それに僕の場合は手術しか選択肢がない状態になっていたので。もっと軽症であれば切らずに注射で固めてしまうこともできたりするようです。その場合は、切って、縫うということがなくなるので、普通に手術するよりもだいぶラクになると思います。

いぼ痔予防には、大便時にトイレに長居しないことも重要みたいです。僕は30分とか平気でこもっていたので。というのも「外出先のトイレがない場所でしたくなったらどうしよう…」みたいなことを考えてしまうので、無理矢理にでも出してから家を出たい。と思っていたからです。これに関しては、そう思うようになった体験談がたくさんあるので、また紹介したいと思います(って、需要あるのかしら…)。

なので、トイレに入ってから便が出ようと出まいと5分以内の滞在が吉だとのことです。

 

それでは、素敵な排便ライフをお過ごしください。

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