雑記

悲報?朗報?保育園の保護者会会長に就任した話

2019/07/21

僕には子どもが2人います(2021年現在は3人)。

在籍しているのは、長男は年長、次男は3歳児クラスです。

今まで運動会や保育参観などのイベントには行っていましたが、「保護者総会」には、恥ずかしながら出席したことがありませんでした。保護者会やPTAなど、噂やネットで見聞きしてきたものは、

「面倒臭い」

「つまらない」

「毎年誰かに押しつけられる」

そんな負のイメージだったからです。

とはいえ、やってみないことには分からないのも事実。

遂にとでもいいましょうか。お声がけいただきましたので、保護者会の役員、それも会長になることになりました。役員になって、まだ数ヶ月。今の所、引き受けて良かったなと思っています。保育園によって色々と異なることはあると思いますが、ひとまず僕の場合をお伝えします。

保護者会会長、就任への経緯

「ブブブ…、ブブブ…、ブブブ…」

小刻みに震える、枕元の電話。

 

僕は、とある手術を終えてベッドに横たわっていました。

麻酔が切れはじめ、少しでも動くと患部に強い痛みが出る。意識も寝ているようで起きている。そんな時にかかってきた1本の電話でした。

 

なんとか手を伸ばし、通話ボタンを押す。

 

「えっと、○×△保育園の○○ですけど、来年度の保護者会の役員をお願いしたいんです。多賀さんには会長をしていただこうとみんなの意見が一致したのでお願いできますでしょうか?」

 

聞こえてきたのは、とっても元気な女性の声。ハキハキと礼儀正しく話すこの女性が、もし営業職であったとしたら、かなりの成績を残すに違いない。

 

それならばと、負けじと元気に対応したい。

…が、なんせこちらは手術直後。

 

「すみませんが、こっちはそれどころじゃないんです…」

 

とは言えるはずもなく、平静を装い、

 

「はぁ、はぃぃ、できることは頑張りたいと思います・・・。はい、失礼します・・・」

 

なんとか声を絞り出し、再びベッドに顔をうずめたのです。

 

こんな経緯から就任することになった、保育園の保護者会の会長。

 

「そもそも僕を会長に推したみんなの意見の“みんな”って誰?」

「会長って何をするの?」

「あの電話で断れる人がいたら顔を見てみたいよ」

「受けたものは仕方がない、やれるだけやってみるか」

体調が回復し冷静になってみると、色々と思うことがありました。

とはいえすぐに何かすることがあるわけでもなく時は経ち、新年度を迎えました。

そもそも保護者会って何?

4月、初めての役員会が開催されました。僕の他に長テーブルを囲むのは、10名の役員と園長先生。今まで挨拶をしたことはあるものの、基本的には「はじめまして」と自己紹介をする間柄です。

挨拶もそこそこに、まずは昨年度の保護者会から引継ぎを受けました。基本は同じ内容を行えばいいと。

「ふむふむ。なるほど、親子登山を企画して、夏祭りを開催して…」

う〜ん。ここで僕の悪いクセといいましょうか、ただ言われた内容をすればいいというのは、面白くない…。というか、そもそも保護者会って何? 何の為に存在するの? そこがクリアになっていなければ先に進めない気がして園長先生に聞いてみました。

僕「そもそも保護者会ってなんですか?」

園長先生「園が用意する行事などとは別に、保護者会で行っていただくものがあります。例えばリサイクルや通園バスの運営、イベントの企画実施などですね。あとは保護者総会とか。園でできることだけでなく、保護者会があることで、園児のみんながより充実した保育園生活になると思っています」

僕「ふむふむ。となると、極論を言ってしまえば、保護者が『園の出来る範囲だけで充分です!』となったら、保護者会がなくてもいいってことですよね?」

園長先生「確かにそうとも言えますね…」

僕「とはいえ、保護者会があることで子どもたちがより良い日々を送れるのなら、なくす選択肢はあまりないですよね」

園長先生「そうなんですよ、出来ることは何でも協力しますし、頑張っていきましょう」

このような会話をして、認識したのは保護者会の存在意義でした。

我が子が少しでもいい園生活を送れるのなら、頑張りましょうと。

他の役員とはどう?

役員は主に年長の子を持つ親でした。なので役員の子どもたちは、みんな長男と同じ年齢です。僕は長男が1歳の頃から保育園の送迎をしているので、小さい頃から知っている子どもたちの親ということです。

そんなこともあり、まったくの知らない人でもないですし、年も近いので、上手くやれるかな? と思う反面、役員は僕を含めて男性3名に対して、女性が8名。第一印象は女性が多いこともあり、正直「やりづらそう…」と思いました。

ですが、意外にもその不安はいい形で裏切られています。

みんな、いい人だったんです!

例えば親子登山を企画した際に「山の頂上まで下見にいきましょう!」となった際には、「会長と副会長だけで行ってくださいよ。シラー…」なんてことはなく、仕事を調整して出来るだけ参加してくれました。

月に1度の役員会。

夏前は「夏祭り」の準備のため、月に2度、3度の役員会。

役員会は19時〜21時という、子育て世代にはなかなか忙しい時間帯にも関わらず、みなさん嫌な顔ひとつせず出席してくれています。

そんな感じのメンバーに恵まれたとも思っていますが、最初に「保護者会とは?」という認識を共有できていることも、今のところ上手くいっている要因かも知れません。

役員会はいつも2時間前後かかっています。正直なところ1時間以内で終わる内容です。普通に仕事モードでしたら、事前に資料を完璧に用意して、報告や討議など分けてサクっとやれると思います。

ですがあえて色々話ながらやることで、仲が深まるのかなと。ここの塩梅は難しい所ですが、今の所、良さそうなのであまりピリピリと役員会を早く終わらせるよりも、雰囲気よく進めていくのが吉なのかと考えています。

保護者会は意外と楽しい?

これまでパパ友、ママ友というものに縁がない生活を送ってきました。地域の飲み会だったり、新しくできた友人と遊ぶことはありましたが、他の子どものパパやママと話す機会というのはほぼありませんでした。

「保護者会役員」になることを敬遠する人も多いようですが、そういったことから僕の場合はむしろありがたい機会でした。自営業ということもあり、他の人と話すことが少ないからです。

なんかこう書くと寂しい人な感じがしますが、移住前に比べると人と話す機会が事実減りました。そもそも友達がいない土地ということに加え、子育ての時間が増えたことも要因だと思います。当初はまったく苦になりませんでしたが、たまには家族以外の人と話すことも大事だな、と改めて認識しました。なので、就任前のイメージとは異なり、僕にとっては意外と楽しい保護者会だったということです。

ただ、仕事が本当に忙しい人は確かに保護者会への参加は大変だと思います。ただでさえ仕事に子育てに精一杯の状況だと、正直「保護者会とかどうでもいいんですけど…」と思っても無理はないと思います。

そうなると「保護者会=やりたくないこと」になるので、保護者会に時間を取られるのは、ネガティブなところから始まりますしね。

とはいっても、もし役員全員がイヤイヤやっている役員会というのが誕生したら、それもなんだかなぁと思います。誰もハッピーじゃないですから…。

そんな時は、その年は「保護者会ありません!ビシッ!」みたいに、臨機応変にできないもんかなぁ、と思ったりします。まぁ1回なくなったら復活することはないのでしょうけど。

ちなみに僕の保育園の今回の役員選考は、珍しくすんなり決まったようです。しかし年によっては断る人が多く難航することもあると聞きました。共働きが基本となった現在では、無理もないと思います。ただ保育園や学校だけでなく、田舎での移住ですといろいろと集まりがあったりするので、なんでもポジティブに参加する気持ちは持っていたいものですね。

 

まっ、そんな感じでいい感じの保育園の保護者会もありますよ。という話でした。

to be continued

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