家作り工事編

DIYでキッチンの引き出しを制作【秘境に家をつくろう〜工事編22〜】

2021/10/01

DIYでキッチンの引き出しをつくる

【秘境に家をつくろう〜工事編〜】が完結しましたが、今後もちょいちょい手を入れることがあるので、そのまま続けることにします。

以前こちらの記事で紹介しましたが、一度は完成をみたキッチン。

キッチンをDIY【秘境に家をつくろう〜工事編15〜】

ビフォーの状態。シンク下のリンゴ箱がアレです…

シンク下のスペースには、車輪をつけたリンゴ箱を入れて使っていました。しばらく目を瞑っていましたが、やはり他の部分と調和が取れていない…。キッチンに利用していた板材が余っていたこともあり、引き出しをつくることにしました。

引き出しを作るにあたって、まず考えるのが引き出しの支えをどうするか。

  1. スライドレールという金物を利用
  2. キッチン本体に横木を打ち、その上をスライドさせる

大きく分けると上記のふたつとなります。今までにどちらのバージョンでも引き出しをつくりましたが、スライドレールを利用した方がスムーズに開閉しやすい印象なので、今回もその方法でつくります。

引き出しの材料を準備

箱の枠となる杉板

まずは近所のホームセンターへ。ビスや木工ボンドなどは家にあるので、引き出しの材料のみを購入します。

  1. 箱の枠となる杉板(厚さ14mm、幅270mm、長さ1820mm)
  2. 箱の底となる板(厚さ6mm、幅910mm、長さ910mm)
  3. スライドレール(350mm)

上記の3点。箱の枠となる板は14mmぐらいあると安心ですが、他の数字に関しては作る引き出しの大きさによって前後するので、参考まで。

 寸法を考える

木材をカットする前に、まずは寸法を考えなければなりません。

引き出しの奥行き寸法

奥行きに関しては引き出しが閉じないと困りますが、とはいえ、あまり奥行きが少ないとそれだけ物を入れられなくなるので、可能な限りの奥行きを広くとるようにします。スライドレールはいろいろな長さのものがありますが、今回は350mmのものがちょうどいい長さでした。

引き出しの横寸法

奥行き寸法とは異なり、横寸法はスライドレールを入れるので、現在の開口部の幅からおのずと数字が決まります。こちらの写真がスライドレールについてくる寸法図。黄色の○で囲ったところが、横の寸法図です。

今回のケースでいうと、キッチンの開口部の横寸法が748mm。なのでそこからスライドレール左右で2本分となる25.4mm(12.7mm×2)を引いた、722.6mmが引き出しの箱の横寸法となります。ただコンマ1mmを実現できるほど精度の高い加工はできないので、ざっくり722.5mmを狙って木材をカットします。

木材をカットする

まずは、杉板をカットします。順序としては、スケールで測って印をつけて、スコヤで直角に線を書きます。ある程度の長さの線を引いているのは、丸ノコで切るときに線が見えないからです。このスコヤがなにかと便利で重宝しています。直角を測ったり、墨付けしたり、また45度にも対応しているのでDIYをする時の必需品となっています。

丸ノコガイド定規をあてがい、丸ノコで切ります。充電式丸ノコはちょっとした時に、本当に便利。

切るときは、丸のこのメモリを慎重に墨に合わせます。

杉板を切り終えたら、引き出しの底となる板もカットします。

木材に溝を掘る

引き出しの箱をつくる方法は幾つかありますが、僕は箱の内側の四方に溝を掘り、そこに底板を差し込む方法にしました。下に板をビスなどで張るよりも溝に底板が引っかかることによって、ある程度の重さにも耐えられると考えたからです。丸ノコで溝を掘るということも可能ですが、トリマーを持っているので今回はこれで溝掘りします。

そして掘ったあとがこちら。

引き出しの材料となる5枚の準備が完了。

組み立てて引き出しをつくる

準備した5枚を組み立てていきます。溝を掘っていることもあり、組み立てはいたって簡単。溝に木工用ボンドを塗って、細いビスで留めるだけです。

木材の寸法がきちんとあっていればこの写真のように、底板が少しはみ出すようになります。この部分に杉板の最後の1枚を乗せて、くっつければ箱は完成。

ボンドだけだと接着まで時間がかかるということと、より強度を出すため、細いビスも併用します。

スライドレールを取り付ける

ここまでくれば完成まであと少しといったところ。この時にスライドレールをいきなりつけず、いったん仮であてて、横幅が問題ないかを確認します。その際にあまりにも左右にスペースが生じていた場合は、スペースを埋める木材を挟めばOK。けれど、入らない場合は残念ながら箱作りからやり直しとなるので、寸法をとる際は慎重に。

実際には浮かせてつけますが、仮置きして左右がピッタリとはまっているかを確認します

スライドレールを付ける際はどの程度引き出しを浮かせるかなど、キッチン本体側、そして引き出し側、双方の高さを慎重に計り決定します。僕の場合はこの後につける引き出しの前板の下部が、左右の棚や引き出しと水平になるようにしたかったので、そういったことを含めて計算しました。

まずはスライドレールを分割し、引き出し側レールを取り出します。そして引き出し側に装着。

次は、キッチン側にもスライドレールを取り付けます。

引き出しを取り付け

ここが、結構感動の瞬間です。すーっと入っていくと、なかなかの嬉しさが込み上げてきます。で、箱部分はこれで完成。あとは前面に前板を取り付けます。

DIYでつくる引き出し完成

表に前板を取り付ける方法はクランプで固定しながらなど、いくつか方法があります。上下左右の隙間をできるだけ均一にした方が仕上がりがきれいなので拘りたい部分です。しかし、そもそも自作キッチンだけに上下左右の寸法が微妙に異なっていたので、ざっくりだいたいの場所で固定しました。固定方法は、引き出しの中からビスで打っているのみです。この時、引き出しの板材と前板を合計した厚みよりも長いビスを使ってしまうと、穴が開いてしまうので、ご注意を。

デザインを考え、あえて取ってはつけないスタイルで完成。

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